Q. 仏事の会食では「乾杯」と言ってはいけないの?

TOP > お通夜・葬式の困った! >第29回 献杯のやり方

だめじゃぞ。「献杯(けんぱい)」というのじゃ!

A.だめじゃぞ。「献杯(けんぱい)」というのじゃ!

葬儀や法要の後には会食が開かれることがあるが、
最初の挨拶の時に「乾杯」というのはマナー違反なんじゃ。

乾杯とは、めでたいことや健康を祝う言葉。
葬儀の場には合わないので使わないよう気をつけるのじゃぞ!

献杯の基本的な流れには決まりがあるぞ!

献杯は、位牌の前にお酒の入った盃を捧げ、参列者全員に飲み物を配る所から始まるのじゃ。
(飲み物は必ずしもお酒じゃなくて大丈夫じゃぞ!)
そして喪主が挨拶し、喪主に指名された代表者が献杯の発声を行うぞ。

その後は、皆で故人との思い出を共有しながら「献杯」と唱和して、合唱。
宗派によっては黙祷をして、故人を偲ぶのじゃ。

葬儀の後であれば、感極まっておる遺族や友人もおるじゃろう。
無理はせず、互いに支え合いながら会を進めていくのじゃ。

献杯には、注意点が3つあるぞ!

献杯には、流れのほかにも気をつけるポイントがあるぞ。
その場になって慌てぬよう、事前に確認しておくのじゃ。

●乾杯との違いに注意
乾杯の時はグラスを高くあげて隣の人のグラスと当てたり、拍手をしたりということがよくあるが、献杯ではNGじゃ。
グラスは当てずに静かに唱和して、故人を偲ぶと良いじゃろう。

●挨拶は短く、遺族に向けた内容にする
思い余るのはわかるが、参列者を待たせすぎるのは良くないのう。
また、内容も自分のことばかりではなく、故人を思い遺族をいたわるものにするのじゃ。

●献杯が終わるまで会食に手をつけない
献杯は皆の心を静めて行われるものじゃ。唱和の後に黙祷をすることもあるので、一連の流れが終わるまで、会食には手をつけず、集中するのじゃ。

細かい決まりは宗派や地域によって異なるぞ

「献杯」について、初めて知った人もおるかのう?

献杯の流れやマナーについて説明してきたが、決まりや注意はあくまで、一般的なものじゃ。
一番大切なのは、遺族と参列者の皆が、穏やかな気持ちで個人を偲び、敬うことじゃろう。

そのために、細かな内容は葬儀社やお寺に事前に確認し、当日焦らず進められるように心がけておくのじゃぞ!

騒ぎすぎないようにしよう